淡路島の南にある「土生港」から渡船で40分、小さな離島「沼島」がある。
島をぐるっと一周するように、石仏が祀られている。
ミニ遍路ができたのは明治時代で、戦没者を供養するために、沼島の島民がお金を出し合って作ったもの。
石仏は、沼島ではなく淡路島などの石でできている。
島内の88か所に、1つずつ背中に背負って配置されたそうだ。
フェリーターミナル前に島の地図があり、石仏の場所が記されているので、事前に写真を撮るなどしておくとよいだろう。
1・2番は「沼島八幡宮」のすぐ隣の「神宮寺」にある。
境内には石仏がたくさんあるので、石仏に彫られた番号をしっかり確認しよう。
そこから住宅地の奥へ入り込むように歩き、11番まで。
案内標識もなく場所がわかりづらいので、地図を頼りに根気よく探そう。
港に沿うように北へ進み、沼島灯台へ続く山道に入る。
道はあまり整備されておらず、雑草が茂っていたりクモの巣が道を横断している場所もある。
何よりも坂の勾配がきつく、ゆっくり歩いてもすぐにバテてしまう。
石仏は道沿いにあり、石仏同士の間隔も狭いのでわかりやすい。
しかし、25番と26番がどうしても見当たらない。
道を1本それなければいけないらしいのだが、その道が見つからないのだ。
38番は右側に折れた道の先にあり、すぐ隣に東屋があるので休憩するにはもってこいである。
港を見下ろせはするが、まわりの木々が邪魔であまり景観は開けていないのが残念である。
40番あたりからは、石仏の間隔が広くなる。
42番を過ぎた先には沼島灯台があるのだが、休憩するベンチもないし、灯台の足元付近は立入禁止になっている。
そこから石仏は途切れ、いくつか分かれ道がある。
間違えると港に降りてしまうので、しっかり確認しながら進まなければいけない。
このあたりから突然、オレンジ色の鳥居がずらっと立ち並ぶ光景が見られる。
先には、石の鳥居と祠からなる「山ノ大神」がある。
しばらく石仏のない状態で進み、交差路を見つけると左へ進もう。
巡路とはそれるのだが、海へ向かった下り坂を進み、さらに階段を下りると道が途絶えるのだが、沼島のシンボルでもある「上立神岩」を見ることができる。
交差路に戻り進むと、再び石仏があらわれ始める。
43・44番は残念ながら見つからない。
45番の近くにも東屋があり、休憩ができる。
そこからの道は、先ほどとはうって変わって見晴らしがよくなる。
まわりに木が生えておらず、ただならない開放感を味わえるのだ。
ちなみに、かつてはこのあたりの道も松の木が茂っていたが、自然破壊により枯れてしまったそうだ。
せっかくの絶景も、それを知っては素直に楽しむことができない。
61番を過ぎてからは険しい道を左へ曲がり、東屋に向かって進む。
そこからは再び木の生い茂る道となるが、今までよりも道がきれいに手入れされている。
85番までまわったところで、ようやく山道から降りる。
「観音堂」で86・87番を詣ってからは、住宅地の路地を西へ進み、88番まで行って結願。
序盤の坂道は本当にしんどいし、一度山に入るとしばらく下山できないため、それなりの心づもりが必要だ。
もしくは、42番の後に港へ降りる道があるので、そこでいったん集落で休憩なり宿泊をして、2回にわけて詣ってもいいだろう。
訪問日 | 2005年9月18日 |
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所在地 | 兵庫県南あわじ市沼島 |
所要時間 | 360分(徒歩) |
参考URL |
【沼島中学校】 |
備考 | かなり過去に訪問したので、現状と異なる箇所があるかも知れません。 |