夜久野高原八十八カ所石仏

福知山市方面から国道9号線を西へ向かい、県道531号線を右折して1本目の交差点を左折。
ロータリー交差点を直進してしばらくすると、左手に大きないちょうの木とお寺のような建物「夜久野茶堂」がある。

ここが始点となるが、車を停めるなら少し手前にある公衆トイレの駐車場を使うといいだろう。

なお駐車場には、ミニ遍路の案内看板もある。

文化13(1816)年、日置村の住人が弘法大師像を1体刻んだことから始まり、翌年にはこのミニ遍路が完成した。
また1番のある「夜久野茶堂」は別名「大師堂」とも呼ばれており、正式には「放光院」という。
寛政年間(1789~1801年)に、諸国を巡っていた一堂貞心禅者がこの地を訪れた際、草が生い茂っていて旅人が難渋するだろうと、ここに水を引いて庵を建て、旅人にお茶を提供したのが始まりとされている。

夜久野茶堂の庭に、木の祠に祀られた1番・2番がある。

そこから夜久野茶堂の道に沿うように県道63号線を道なりに進むと、すぐさま右手に小高い丘が見える。

「石仏めぐり」の看板もあるので案内どおり進むと、丘の上には「金比羅神社」の小さな祠があり、まわりに3番・4番がある。

しかし、それからの巡路は特に案内がなく、巡路らしき道もない。
小さな祠より向かって右方向へ強引に丘を下り、民家の脇をすり抜けると県道63号線に出るので、左に進む。
または、素直に夜久野茶堂へ戻り、同じく県道63号線を進んでもいい。
右手にある「ダイヘン溶接機」というオレンジ色の看板を通り過ぎてすぐ、右手に曲がる道があるのだが、そこの角に5番がある。

6番以降は番号どおり進むには難解なので、9番から逆打ちすることをオススメする。
というのも、公衆トイレ前の地図であったり、夜久野高原温泉施設で配布されていた地図を見ても、巡路が見つからないのだ。
5番にある巡路の案内板にも「480mに9・10番石仏」という看板はあれど、6番への案内はない。
強引に地図どおり巡路らしき道を歩いてみるも、途中に工場の敷地にぶつかる。
従業員さんに聞くと、地図は古くてもう巡路は塞がってしまっている、とのこと。

県道63号線を再び進み、十字路交差点の200mほど手前にある細いあぜ道に入る。
あぜ道自体わかりづらいところだが、県道からかすかに石仏が見えるので、とにかく交差点が見え始めたら左手に目を懲らそう。

9番・10番を詣ってからはそのまま奥へ進むと、大きな木に寄りかかるようにして6番・7番・8番がある。

県道63号線に戻り、先ほど見えた交差点まで進んで右へ。
道がやや左へカーブしだしたところの左手に12番。

そこから少し進んだ道の対岸に11番・13番があり、そこから林道となる。

道は細くひたすら杉の木が整然と並べられており、とにかく勾配がきつい!
途中に腰を下ろす場所もなく、黙々と上るしかない。
舗装など当然ないものの、道はきれいに整備されている。
道の左右に石仏があるので、見落とさないように注意しながら進もう。

42番まで上ってからは道を左に。

勾配が少しゆるくなり、道もこぎれいになる。

52番で上り坂が終了、その先に「宝山 山頂」の標識がある。
景観こそ望めないものの、休憩するための小屋があるのでありがたい。

そこからは下り坂。
勾配も比較的ゆるやかで、道幅も広くて歩きやすい。
石仏が、進行方向に対して後ろ向きに置かれていることが意外である。

63番まで下ると、そこでようやく景観が開ける。
田園風景とその先にある山々の光景はすばらしい。

その先の石仏は、木製の祠に安置されている。
67番の先は、大きめの林道が交差しているので横切るように渡る。

やがて山道を下り、夜久野茶堂までの道沿いに68番と69番がある。

夜久野茶堂の裏手に、70番・71番。

そこから夜久野茶堂前の県道63号線を、ロータリー交差点方面へひたすら進む。

気をつけたいのが72番。
各地図では道の右側に記されているが、左側にある。
75番まではすべて道の左側にあるのだが、歩道にある石仏が車道沿いに車道方面を向いているため、詣るには車道を降りなければいけない。
交通量こそそう多くはないが、車には十分注意しよう。

ロータリー交差点を抜けるとさらに直進し、右手に76番を見つけたらひたすら直進し、交差点の左前方にあるレンガ造りの祠に77番・78番。

交差点を右折して少し進むと左に曲がる道があり、「オグラシェル」という会社の少し手前に79番がある。

さらに道をオグラシェル沿いに進み、オグラシェルの建物が途切れる少し手前のあぜ道を右折して進むと、80番・81番を見つけることができる。

直進してアスファルトの道にぶつかったら左へ曲がり、直進。
信号より1つ手前の交差点で、右手前の集会所のような敷地に82番がある。

また、交差点を右折して歩き、国道と合流する少し手前の左手に83番。

そこから国道9号線を直進し、左手に「中野」という交差点標識がある道を左へ行くと、すぐに84番・85番がある。

国道に戻り直進し、「ドライブインやくの」を通り過ぎる直前、右手に郵便ポストや赤い鳥居のある場所を見つけたらすぐの道を右折。
曲がってすぐ右手の空き地に、86番がある。

先ほど右折した道を直進し、標識に従い農道を抜けていくと87番。

さらに険しい道を進んだ先に88番があり、結願。

最後は夜久野茶堂へお礼参りしよう。

山登りあり、町散策ありと変化に富む、本当に楽しい巡路である。
また、迷いそうな要所にしっかり道標があるので、地図ではなく道標にだけ頼って巡れる親切さもよい。
近くに温泉施設・宿泊施設もあるので、日帰りではなく宿泊をして、ゆっくり巡礼を楽しむことをオススメしたい。

訪問日 2018年11月12日
所在地 京都府福知山市夜久野町

所要時間 240分(徒歩) / 6km
参考URL

【風に誘われて】
http://kazesasou.com/hotoke_ka/kyoto_fu/hotoke_kyoto_059_yakunokougenn88.html

備考  京都府福知山市と兵庫県朝来市にまたがっている。
上記の所在地は、夜久野茶道のもの。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする