宇陀市の中心地から国道369号線を南下、県道218号線を右折してしばらくすると、左手に「大師寺」が見える。
道から境内が見えるわけではないが、「平井八十八ヶ所霊場」という看板・のぼり・脊柱があるので、まず見落とすことはない。
お寺の境内にある霊場は、嘉永元(1848)年~安政6(1859)年にかけて設立された。
石仏は、幕末に活躍した石工「丹波の佐吉輝信」が弟子とともに造られたもので、一部の石仏ファンにも人気がある。
お寺の境内入り口付近に、順路が記された地図がある。
やや入り組んでいるみたいなので、迷わないよう念のためデジカメで撮影をしておいたほうがよい。
入り口から進んですぐに休憩所があり、横に1番とお大師様の像がある。
特に後者は大きく立派で、シロウト目にもすばらしく映る。
そこから少し歩いたところに本堂があり、本堂のまわりに2~4番が並ぶ。
以降、順路がとても立体的である。
特に5~26番は顕著に、急な坂を何度も登り降りしなければならない。
一応順路を記す看板は出ているが、石仏の番号と順路の番号が合っておらず、混乱してしまいそうなので注意が必要だ。
石仏の前には、竹筒でできたお賽銭入れと、造花が設けられている。
4番までは、ローソク立ても用意されている。
石仏は基本的に「本尊」1体のみだが、いくつかの場所で「大師」が対で置かれている。
また、ほとんどが木製の支柱と屋根で覆われており、たまに岩の間に祀られたりもする。
石仏同士の距離はとても短く、10歩から20歩進めば、次に進める。
27~37番は特に距離が短く、ほぼ横並びにずらっと整列されている。
境内でいちばん標高の高い45番に着いたころ、気温は涼しいのに汗ばんでいた。
やはり、こまめな昇降がなかなかの運動になる。
ちなみに、ここは標高464mであり、いかに山中にあるお寺であるかがわかる。
また、45番は「総供養塔」とも書かれており、木製の屋根も他とは比べ物にならないくらい大きく設置されている。
その後、基本は下りとなるため、ペースがあがる。
とはいえ、相変わらずこまめな昇降はあり、さらに汗がふき出してくる。
無事88番を巡り結願を達成したのは、出発して1時間20分後。
境内はそう広いわけでないが、何度も書いているとおり昇降運動が続くため、動きやすい服装・靴を用意したほうがいいだろう。
訪問日 | 2016年9月25日 |
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所在地 | 奈良県宇陀市菟田野平井630 |
所要時間 | 80分(徒歩) |
参考URL |
【宇陀市観光情報サイト】 【奈良の寺社】 |
備考 |