京都の市街地から国道9号線を北西にひたすら進み、国道27号線を右折。
 10分ほど走ると、人里から離れた場所に、突如として右手に「丹波八十八ヶ所霊場」と書かれた看板があらわれる。
 
 道を曲がり近くに寄ると、まわりは国道と線路はあるが、民家がまったくない。
 そこに、集合住宅なら6軒くらい家が建ちそうな敷地に、門が構えられている。
 お堂などがあるわけではないが、ちょっとしたお寺を連想される構えだ。
 もしかすると、お寺の跡地なのかも知れない。
 残念ながら、この場所を説明する看板もなければ、文献も見つからない。
 
 門をくぐると、すぐ中央に大きな弘法大師様の像があり、左・前・右の三方に、長い屋根が続く。
 
 屋根の下には、ずらりと石仏が並ぶ。
 
 石仏には、1体ずつ番号と名前がつけられている。
 また、足元には小さな砂場が、石仏ごとに用意されている。
 
 これは、お遍路の本場・四国霊場にあるお寺の、それぞれの砂を敷いたもの。
 「お砂踏み」とも呼ばれている、ミニ遍路の形態の1つでもある。
 
 仏像の前には、鈴(りん)と線香立てが用意されている。
 ただ、線香立てには砂が入っていないものがほとんどで、持参した線香をあげることができない。
 仏像は88体の他に、途中に「番外」として3体ある。
 すべての仏像が違った形をしていて、1体ずつ観察するのも面白い。
 通常のお遍路のように、場所を探しまわる手間が省けるというのは、時間的に大きなメリットである。
 とはいえ、90体以上もの仏像に、1つずつ賽銭を入れ合唱礼拝・読経すると、全工程に30分かかる。
 
 巡礼中、絶えず国道から車の音が聞こえるというのが、仕方ないながらも残念なところ。
 国道がなければ、本当に静かな場所で、もっと神聖な気持ちになれるだろうに。
| 訪問日 | 2016年3月12日 | 
|---|---|
| 所在地 | 京都府船井郡京丹波町下山日本 | 
| 所要時間 | 30分(徒歩) | 
| 参考URL | 【Google マップ】 https://www.google.com/maps/place/%E4%B8%B9%E6%B3%A2%E5%85%AB%E5%8D%81%E5%85%AB%E3%83%B6%E6%89%80%E9%9C%8A%E5%A0%B4/@35.2072252,135.4309853,17z/data=!4m5!3m4!1s0x6000383eb096b0ad:0x7af69d2804c2a423!8m2!3d35.2072168!4d135.4348913?hl=ja  | 
| 備考 | 
